おはよう、きみが好きです



「でも、八雲とあたし今までうまくいってたじゃん」

「昔の俺は、適当に女の子と遊んでたけど、今は違うから」


昔の八雲……。

それは、あたしと出会う前の八雲ってことだよね。

でも今は、あたしのことを見てくれてるんだよね?


「でも、あたしは八雲のこと……」

「悪いけど……」

「話くらい聞いてよ!!ね、彼女さん、いいでしょ?」



突然、橋本さんの視線があたしに投げられる。

それに、ビクッと体が震えた。

だって、顔は笑ってるのに、目が笑ってないんだもん。

こ、怖い……。

でも、あたしは八雲の彼女なんだから、もっと堂々としなきゃ。


「八雲は、どうしたいの?」

「俺は……確かに、今まで適当な付き合いしてたしな。ちゃんとケリつけてきたいんだけど、いいか?」


それが、八雲の答えなら……。

本当は行って欲しくない、不安だけどでも……。

あたし、八雲のことを信じることにする。



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