おはよう、きみが好きです
「本当は、誰にも言わずにいるつもりだった。だけどね、何度も八雲があたしに声をかけてくれて……」
守ると、好きだと言ってくれて……。
まるで、心の氷が溶けていくように、ありのままでいてもいいんだと思えた。
「あたしは、いつの間にか八雲に……救われてたんだ」
『泪……だけど俺、アンタに許可も取らずに勝手に仮眠症のこと知るみたいになって……傷つけたよな』
「今では、知られて良かったと思ってるよ。ううん、本当は知って欲しかったのかもしれない……」
そう思えるようになったのも、八雲や親友たちのおかげ。
みんなと過ごして、この病気も個性だと思えだから。
「八雲、八雲はあたしに居場所をくれた。あたしは初めて……人の温かさを知ったんだよ」
『泪……俺が、少しでもアンタの役に立てたなら、すげー嬉しい』
少しなんてものじゃない。
きみがいなければ、あたしはずっと日陰に、生きてたんだろう。
きみという光が、あたしを孤独から救ってくれたんだ。
それが、どれほどすごいことなのか……。
あたしがどれほど感謝の気持ちでいっぱいか、きみは知らないんだろう。