おはよう、きみが好きです
『でも、今の居場所は、泪自身が作ったものだと、俺は思うけどな』
「あたし自身が……?」
『そう、泪はどんなに辛い目にあっても、人を信じることを止めなかった。普通なら人間不信になってるところなのに』
それは……どんなに否定しても、ひとりは寂しいって気づいたからかな。
また、冷たい言葉を浴びせられるかもしれない。
それでも……温もりを知りたいと願ってたから。
『なぁ泪、もしまた泪が辛い目にあった時、その心が道に迷って……誰も信じられなくなる時が来たとしてもさ』
「うん……」
『俺は、俺だけは泪の味方でいるって、約束するから。だから……もう一度ここから始めねー?』
もう一度、ここから始める。
それはきっと、あたしと八雲の終わってしまった関係を、もう一度やり直す……ううん、新しく始めるってことだ。
過眠症でも、ありのままのあたしを、八雲は好きだと言ってくれてるのが伝わってくる。