おはよう、きみが好きです



『いや、色々気づいちゃったというか……こっちの話。とにかく、それ以上可愛いこと言ったら、襲うからな』


「……なっ、なにをおっしゃってるんですか!?」



聞き間違いじゃなかったら、襲うって言わなかった!?

この人、ほんとーーにっ、チャラ男だっ。

せっかく、見直した所だったのに!!



『泪って、いちいち俺の心をくすぐるっつーか……本気になっちゃったかも、アンタ、覚悟しとけよ』



な、なんの覚悟!?

なんかよく分からないけど、確実に身の危険を感じる。



「変なこと言わないでよ」


『全部、泪の自業自得だろ。つーか、会ったら泪に言いたい事がある』



不意に、また真剣な声になる八雲。

この声、聞きなれないせいなのか……それとも、知らない八雲の一面に驚いてなのか……ドキドキする。



「言いたいことって、何?」


『それは、泪に会ったら直接的言うから。だから、今日は何言われるかソワソワしながら、俺のことだけ考えてな』


「は、はっ!?」



なに、恥ずかしすぎるセリフを、そんな堂々と言ってるの!?


馬鹿じゃないのって、文句言いたいのに……。

カッと、火を吹くみたいに顔が熱くなった。



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