おはよう、きみが好きです



「ぶは!」



さっき撮った写真を見て吹き出す八雲。

ちょっと、どういうこと!?

あたし、そんな変な顔してた!?



「み、見せて!!」

「お、おい……んな慌てんなって」


慌てるでしょ、普通!

彼氏に変な顔を見られたくないって、誰しも思うはず。


背の高い八雲の腕を掴んで、ぐっと携帯を持つ手を下げさせて写真をのぞき込むと……。

すると、まさかの半目だった。

いや、せいぜいあんぐり口を開けてた程度かと……。



「こ、これはひどいっ」


うわー、ショック!

うぅっ、今すぐ泣いてしまいたい。



「ぶっくく……待受にしとくな?」


「するな!!」



ひどい、八雲これを待受にするとか……。

画面つける度に吹き出す気なの!?



「いーじゃん別に」

「良くないっ、女の子としてはショック……」

「俺は、泪がどんな顔してても好きだけどな」



……え?

今、さらっとあたしのこと好きって言ってくれた?

それにドキドキ心臓がうるさくなる。



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