ソウル・メイト
千鶴には不憫な想いをさせてしまったというのに、それでもこの子は私のことを、母として慕ってくれている。
私を母親として信頼し、愛してくれている。
私は、申し訳ないという気持ち以上に、嬉しい気持ちの方を、よりたくさん感じていた。

「・・近いうちにオムライス作るね」
「うん」
「ママと一緒に、食べようね」
「うんっ」

これから母と娘、二人で生きていく以上、もしかしたらまた、千鶴に不憫な想いをさせてしまうかもしれない。
でも私は、もう二度と、この子を不安がらせない。
母親として信頼してくれている娘を裏切らない。

色々な気持ちが、からっぽだった私の心にまた戻ってきて、やっと泣けた。

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