マ王の花嫁 
13
朝食後、ライオネル王の案内で、私はとある一室へ行った。
開いたドアの向こうにある部屋には、ニメットやサーシャといった、いつも私の身の回りの世話をしてくれる数名の侍女がいる他、初めて見る男性が一人いる。
ということは、あの人がエイリークなのか・・。

つい中へ入るのをためらう私に、ライオネル王は「どうした、マイ・クイーン」と聞きながら、私のウエストにさりげなく手を添えた。

「あ。いえ、べつに・・」
「エイリークのことは信頼しても良いと言ったはずだ。ニメットや他の侍女も然り。だがあの女は信頼するな」

ライオネル王が一瞬だけチラリと向けた視線の先にサーシャがいたのは、やはりと言うべきか。

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