マ王の花嫁 
「食事後、おまえは髪を地毛色に戻せ」
「あ・・はい」
「エイリークが全て手配する」
「エイリーク?ですか?」
「俺が親しくしている友の一人であり、メディカルアカデミーの校長も務めている」
「ん?」

メディカルアカデミーって・・・何。
初めて聞く言葉だ。

「ヤツはかなり幼く見えるが、見た目以上に年は取っているし、人生経験もそれなりに豊富だ。ヤツのことは信頼しても良い。何せ俺とおまえを結婚させたのは、あいつだからな」
「・・・ええっ!?それは一体どういう意味ですかっ!」

トーストを口から吐き出さんばかりに慌てる私とは対照的に、ライオネル王は、至って冷静にナイフでオムレツを切って、優雅にフォークで口に運んでいる。
それを味わった後、王は私の方を見て、フッと笑って。
王の笑顔に、私の胸がドキッと高鳴った。

「詳しくはエイリークに聞け。ヤツとはきっと会話も弾むだろう」
「は・・・ぁ」

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