マ王の花嫁 
自分の叫び声で目が覚めた私は、夢の“私”同様、泣いていた。
叫び声でウルフを起こしてしまったのか(まあ当然だろう)、ウルフがキューンと抑えた声で鳴きながら、ベッドの傍までやって来た。

私はヨロヨロとベッドから下りて、昨夜と同じように壁に寄りかかって座り込んだ。
そして「まさか・・ありえない。ありえないわ」と、うわ言のように呟いていたその時。
続き部屋の扉がバンと開いた。
私の足元でキュンキュン鳴いていたウルフが、その音にまたビクンと反応する。

「ディア?ディア!どこだ・・・ここか」

ベッドではなく、自分のすぐ近くで、うずくまるように座っている私を見つけたライオネル王は、そっと私に近づくと、軽々と私を横抱きにして、自分の部屋へ連れて行った。

< 290 / 400 >

この作品をシェア

pagetop