ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
ケーキを渡した後は渉と2人でリビングのローテーブル前に座りキッチンや子ども部屋を眺めながら会話する。


『航平、今やっと仕事量落ち着いてきたんだって?』

『あぁ、抱えてた裁判がやっと終ったから。暫くは後輩に裁判は任せて顧問企業関連の仕事に集中する事にしたよ。』


コーヒーを飲みながら会話していると

『『パパ!プリンセスごっこするからパパ家来して!!それでこうくんが王子様ね!!!』』

渉の膝に2人が乗りながら言うと

『おいおい、パパが王子様じゃないのか?』

渉も笑いながら聞く

『『いつもはパパだけど今日はこうくんが居るからこうくんなの!!』』


最近こういった親子のやりとりを見ると和む。
俺も頑張ってこんなやり取りできるようになりたいな。

弥生ちゃんはどうだろう

そう思って見ていると弥生ちゃんの視線は双子姉妹と渉を見ていて少し寂しそうだった。

やはりパパとのやり取りは羨ましいのだろうか。


『弥生ちゃん、よかったらこっちにおいで』

そう、声をかけるとちょっとキョトンと不思議そうにする。

座って胡座をかいてる足をポンっと叩いて
笑顔で頷くと

みるみるうちに可愛らしい笑顔が浮かび少し照れながらもニコニコとやって来て俺の膝にちょこんと座った。

『こうくん、王子様してくれる?』

遠慮がちながらのお願いがなんとも可愛い。
双子姉妹で見慣れているけれど、ほんとに可愛いなぁ。

『もちろん、良いよ。3人ともお姫様なのかな?』

『うん、お姫様は三姉妹なのよ!』

と元気に答えてくれたので渉と俺でご飯ができるまで3人の相手をする事にした。
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