ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
side航平


色々見て周り水族館のお土産屋さんで買い物もして水族館を出た。

お昼を少し過ぎた時間。

『お腹減ったよね?少し先に気軽なイタリアンのお店があるからそこに行こうか?』


『わーい、私パスタが良いなぁ』

弥生ちゃんがそう言って俺とまた手を繋いで歩き出した。

『ママ、ママも繋ごう!』

そういって葉月と俺の間に弥生ちゃんという3人で手を繋いで歩きだした。


何とも幸せな気分だ。


お店についてご飯を食べてお茶とジュースを飲む頃に俺は弥生ちゃんに話を始めた。


『弥生ちゃん、俺と葉月が付き合い出したのはママから聞いたよね?』


『うん、聞いたよ。』

『それでね、俺は葉月とは結婚して家族になりたいと思っているんだ。』

『そっか、ママとこうくんが結婚して夫婦になるんだね。』

『そう。そして弥生ちゃんも一緒だよ。葉月とは夫婦になって、弥生ちゃんとは親子になって、3人で家族になるんだ。弥生ちゃんはどう思う?』


『そうなると、こうくんは私のパパになるってこと?』

『うん、ダメかな?』

葉月は口を挟まず見守り
俺は弥生ちゃんの返事を待つ。

下手したら法廷で弁護人の判決待つより緊張している。

『これからはずっとママと私とこうくんで一緒に居られるってこと?』

『うん、そうだよ。』

『良いよ!私はママはもちろんこうくんも好きだから。ただね、私から2人にお願いがあります。』

『うん、なに?』
俺と葉月で聞くと照れた様にこう答えた。


『あのね、保育園の先生も授かりものって言ってたから難しいかもしれないけどね…
2人が夫婦になって私も含めて家族になるなら。
私はきょうだいが欲しいなって…』

『弥生…』

葉月は少し複雑そう。
今までそんな希望は聞いたことがなかったのだろう。

弥生ちゃんはとっても気の利く子で優しいからその言葉は言ったら悲しませるのは分かっていたのだろう。

『絶対にきょうだいを作れるとは約束出来ないけど家族が増えるのは俺も賛成。だから出来たらいいなと思って待ってくれる?』


『うん!分かった!』
そうニッコリ笑顔で答えてくれた。
これで葉月側の結婚への問題は解決したといって良いだろう。
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