ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
side航平


『じゃあ、今日はこれで帰るよ?』

『えぇ、葉月さんこれからは家族になるんだから何かあればいつでも連絡してね!お仕事もしてるんだし手助けするわ!』

『はい、お母様。ありがとうございます。』

そうにっこり笑顔で答える葉月。


『弥生ちゃんもいつでも遊びに来てね。たいていおばあちゃまは暇を持て余してるのよ!今度ママとおばあちゃまと3人でお買い物行きましょうね!出来たらランドセル買わせてほしいわ!』

『ランドセル!!』

と喜んだ声は弥生ちゃんだ。
確かに準備する必要はあるけれど


『母さん、嬉しいけど気が早くないか?』

『この頃はランドセルはお盆休み過ぎたら色も数も限られるって聞いたのよ!弥生ちゃんに好きなもの選んでもらいたいからお盆前には一緒に行きたいわ!
だって、女の子のランドセルって可愛いんですもの!』

とすっごい張り切りようで言われる。


『そうなの?葉月どう?』

『確かにここ数年はそうみたいよ。だから早めに買いに行くつもりでいたの。』

なるほど、そういう事情なら

『じゃあその買い物は母さんと葉月と弥生ちゃんで行けばいいと思うよ。』


そう伝えた。

『おばあちゃま、楽しみにしてるね!』


父さんも母さんも祖父さんも葉月と弥生ちゃんを受け入れてくれたし、弥生ちゃんは俺の家族にも懐いてくれた。

一安心だし、これで結婚出来る。

『じゃあ、明日は葉月の両親のお墓参りにいってご挨拶してから渉の家にいって婚姻届書いてもらって出しに行こう!』


『ありがとう、嬉しい』


そう笑顔を返してくれた。


『とりあえず今日はこれから指輪買いに行こうね!』


『わぁ、素敵。あ、それじゃあおばあちゃま早速なんだけどママとこうくんのお買い物の間ここに居てもいい?』


『もちろん、良いわよ!』


『え?弥生ちゃんも一緒がいいと思ってたのに。』

俺がそう言うと

『こうくん、いつも一緒にって思ってくれて嬉しいけど指輪を選ぶ時くらい2人で行くべきだと思う!』

うーん、一理ある。

『お母様ご迷惑じゃありませんか?』
そう横で聞く葉月


『ぜーんぜん。私はもっと弥生ちゃんとお話したかったくらいだもの。構わないから2人で選んでいらっしゃいな』


『ありがとう、じゃあ行ってくるね』

そういって俺と葉月は指輪選びに出かけた。
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