最後の恋
彼とそんな関係になる少し前ーーー


その日は、陽奈と2人で社外にランチに出ていた。


一ノ瀬君と再会してからランチも彼と外に出ることが続いたり時間が合わなくて、陽菜とのランチも本当に久しぶりだった。


「それで、一ノ瀬専務とはどうなの?」


店員さんに注文を済ますと、早速陽奈は気になってたとばかりに隣から私の顔を覗き込むようにそう聞いた。


「どうなのって、どういう意味で?」


そんな彼女に一度だけ目を合わすと、店員さんに出された温かいお茶の入った湯呑みを手に取り口に含んだ。


「えーそれは色々?っていうか上司としてもだし、男としてもだよ。」


陽奈が一番聞きたいのは、上司としてよりも男としての方だろう。


それが分かっていながらも私はあえて普通に答えた。


「まぁ、男としてってのは置いといて…上司としては文句なしだよ。セクハラやパワハラもないし、優しいしね。」
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