最後の恋
「ごめんなさい…。今は訳あって◯◯ホテルの2505号室に1人でいるの。」

『……分かった。今すぐ行くから。待ってろ!』


そういうと彼は電話を切った。


彼は私が男性とホテルにいた事を聞いて誤解をしているのかもしれない。


滅多に怒らない彼が、不機嫌さを隠す事なくぶつけてきた事に私は不安になるよりも逆に嬉しいと感じていた。


彼が来るまでに、脱いだストッキングを片付けようと立ち上がると部屋のベルが鳴らされた。


彼にしては早すぎる到着に、ホテルの従業員かもしれないと返事をすると


『俺…』


とドアの向こうから聞こえたのはさっき別れたタケの声だった。


私がメールを送ったから様子を見にきてくれたのだろうか。


返事をしてドアを引くと、そこにはさっきと同じスーツ姿のタケが立っていた。
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