最後の恋
それに、一ノ瀬くんがタケと約束してくれたその言葉も…私には勿体無さすぎるほどの言葉だった。


だけど正直…どう受け止めていいのか分からなかった。


嬉しいはずなのに、苦しくも感じるなんて矛盾する自分の気持ちに…胸がギュンッと痛くなった。


それにさっきから漠然と感じていた不安が、一ノ瀬くんとの電話からより大きくなった気がするのはなぜだろう。


ここ最近感じていた視線の正体が気のせいではなかったから…?


ううん、きっとそれだけじゃない……。


私がここにいる事を、彼がだれに聞いたのか?


私の中で、さっきから一つの可能性が頭の中をグルグルと駆け巡っていたーーー。


だけど、それを声に出して彼に問うことはきっと出来ない。


もし、彼がそれを否定しなかったら………それを想像しただけでも私の心は不安で押しつぶされそうになっているのに、現実として受け止めることは今はまだ出来ない。
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