最後の恋
翌日職場へ着いたのは、いつもよりも遅い時間だった。


すでに来ていた陽奈が私に声をかける。


「おはよう。いつもは早いのに珍しいね。寝坊でもした?」

「うん…おはよう。」

「男と一緒だったとか〜?」

「違うよ…。いないの知ってるでしょ?」

「まぁ、そうだけどさ…。」


まだ何か言いたそうな陽奈をかわしながら、通常業務に取り掛かる。


「専務って、まだ来てないよね?」

「うん、まだ見てないから来てないと思う。」

「そっか、ありがとう。」

「…………」


彼が来る前には、部屋の掃除も済ませておきたかった。
< 192 / 277 >

この作品をシェア

pagetop