溺愛御曹司は仮りそめ婚約者
「信用ないみたいだから、よーく教えてあげるよ。俺が、どれだけ沙奈のことが好きか」
身体にね、とささやいた東吾は、さっきまでの姿が嘘のように余裕だ。
別に信用していないわけではないのに、今までの私の行動を根に持っているのだろう。
「東吾って、結構ねちっこい」
「自覚あるよ。沙奈といると、新しい自分が発見できてなかなか楽しい。それじゃ、本気出すよ。ベッドの中でくらいしか沙奈に勝てなそうだからね」
言うがいなや、唇を塞がれて残り少なかった衣服もすべて取り除かれる。
いくら夫婦になったとはいえ、異性に素肌を晒すのは恥ずかしい。なのに、そう思う暇さえ与えてもらえない。
「キス、大分うまくなったな。でも、本気のキスにはまだ慣れないね」
食べられているみたいなキスに息も絶え絶えな私に、彼はクスリと笑う。
そこからはもう、彼に翻弄されっぱなしだった。
触れられてないところがないんじゃないかってくらい唇と指に全身をなぞられる。そのたびに、自分じゃないみたいな甘えた声が口から漏れる。
恥ずかしくてたまらないのに、コントロールができない。
自分が自分ではないように、身体がドロドロに溶けきった頃に彼と繋がった。