恋してアイビー



「今日は誰とここに来たの?」


ソフトクリームを美味しそうに頬張るリンに尋ねる。


てっきり母親と来たと思い込んでいたが、そうではない可能性だってある。


団体で来ているかもしれないし、友達同士で来ているかもしれない。


さっきから子供を探しているふうな母親を見つけようとしていたが、何かしら特徴ぐらい分かっていた方が手間が省けるというものだ。


「んとね、今日はね、パパときたの」


「そっか、じゃあママとパパの三人できたんだね」


「ううん、パパとふたりだよ」



!?


またクエチョンマークが飛ぶ。


父親と二人だけなら、なぜ私をママと呼んだんだろう?


またしても、深く考えかけて、やめた。


もういい。


単に、あの場を逃れる言い訳だったかもしれないし、考えるだけ無駄だ。


兎にも角にも、パパなる人物が来ているということが分かったのだ。


まだ見ぬその人物も、この子を相当大切に育てているみたいだし、今頃必死で探している頃だろう。


それがわかっただけでも十分。


(心配してるだろうな…パパさん)


顔を青くさせているであろう見知らぬ女の子の父親を思い浮かべ、私は密かに同情していた。





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