友 ~雲外に蒼天あり~
屯所に戻ると幹部に集合がかけられた


「総司 お前の友を悪くはいいたくない
だが、組を巻き込んでいることは
頭に入れておけよ」


「倖は、敵じゃない」


「味方でもねぇんだろ!?」


「…」


「歳 私も倖の友になった
総司ばかり責めるな
今は何者であろうと、構わない
敵であればこちらもそれなりの対処をする」


「あめぇんだよ!!」


「そうは思わん!!!
彼女は、とっても優しい子だ!!
総司が、皆に何か言われないかと
それは心配していた!
私は、倖を信じる!」


近藤さんと土方さんが
こんな言い合いをする場面を初めて見た


「警戒は、怠りません
組の内情も漏らしません
だから…
友として、会うことくらい許して下さい」





僕は、頭を下げた




「敵だとわかったら
情け容赦すんじゃねぇぞ」



「はい」







数日後



間者の粛清があった








夜の町を逃げ走るものを土方さんと僕は

追いかける

屋根上には、山崎君

間者が逃げて駆け込む屋敷に押し入り
山崎君が応援を呼ぶ


そういう手はずが整っていた




しかし



「ひぃえええええーー!!うわぁ!!」






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