モテ男の桐谷くんと地獄の罰ゲーム




……………さりげなく気遣ってくれるんだ。
と、感動したのも束の間、


「これ何入ってんの。重くね?」


あろうことか、私の大切なバックを振り回し始めた。



ちょっと!! 何してんの!! 重いなら振り回さないで!!



「化粧品とか私服とか枕とか入ってるから!!」



『だからお願いだから大切に持って!』と、桐谷くんの肩をバシバシ叩く。




「枕!? そんなの俺の使えば良いじゃん。パジャマも貸すし、私服で来てよかったのに!」




………だ、だって。
迷惑かけたくなかったんだもん。




「ってか、私が持つからいいよ!」


「力無さそうだし持ってあげる。その変わり手、繋ご!!」



………え。


う、う~ん……荷物持ってもらってるしなぁ。



………言う事聞こうかな。




渋々右手を差し出すと、優しく繋いできた。




………っ!!!
緊張する!!



うう。手汗が………


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