もう一度、あなたに恋していいですか
そして月日は流れ、気づけば私たちは高校2年生になっていた。

私たち3人の関係性は中学1年生のまま変わっていない。
私は昴の相談相手。
昴は相変わらず美々が好きで告白はしていない。

私の気持ちはあの頃よりも膨らんでしまっている。
どうしようもないくらいに。
ぎりぎりまで膨らんで、割れてしまいそうな風船のように。



「俺、今年美々に告白する」

高校2年生の春、昴は唐突にそう宣言した。

「とうとう覚悟を決めたの?」

「おう」

これで私は…やっと昴を諦められる。
美々と付き合えばさすがに私も諦めがつく。
やっとこのときが来たのね。

「いつ?」

「美々の誕生日」

「…まだ7ヶ月先よ」

「わかってるよ」

あと7ヶ月、私の苦しみは続くのね。
そんなことを思いつつ、まだ先だと聞いてほっとしている自分がいる。
まだ私が昴を独占できるって。

「夜景の綺麗なレストラン予約して、ピシッとした格好をして、高めのアクセサリーをプレゼントとして買って…」

「それやりすぎじゃない?」

「い、いいんだよ!それが憧れなんだよ!」

「プロポーズ並のシチュエーションね…」

少し呆れつつ、私は昴の嬉しそうな姿を見つめながら深いため息をついた。
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