取り戻したい・・愛
14 目覚め

✫✫海愛?!


その日は、外せない仕事が入り
陽子さんが、海愛についてくれた。

なぜか、気になったが
早く切り上げれば
と、思っていた。

陽子は、いつものように
病室に来て
海愛に語りながら
手足のマッサージをしていた。

「海愛、おはよう
今日も良い天気だよ。
陽翔君は、外せない仕事が
あるみたいだよ。
海翔も元気に幼稚園に行ったよ。
海愛、いつまで寝てるの?
史華、早く海愛を戻して。」
と、誰からも返事のないなか
一人で語っていると
海愛の指が・・・ぴくっ
瞼が・・・ぴくっ

「海愛?!海愛?!
    わかる?!海愛?!」
海愛は、目を開けたが
眩しそうにして
再び、目を閉じた。

「海愛?!海愛!!」

海愛は、また目を開いたが
焦点があってなくて
真上をみたまま

「海愛?!海愛!!」
何度目だろう
海愛の名前を呼をだのは・・・・

「・・・・海愛・・・っ・・」
すると
海愛が、ゆっくりと
私の方に顔を向けた。

見つめあっていると
だんだんと海愛の目に力が
入ってきたのがわかった。
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