おはようからおやすみまで蕩けさせて
「もう取れたからいいよ」
拭った人差し指を舐めてる。
窄めた唇から覗く舌の動きがイヤラしく見えて、その色っぽさにドクンと胸が疼いてしまう。
毎晩のように味わう甘いセックスを思い出して、つい顔が熱くなってくる。
「…どうした?顔が赤いけど」
熱でもあるのかと額に掌を乗せる仕草にもドキドキする。
正に夫婦逆転のバージョンとも言えばいいのか。
デキる夫にダメな妻の完成図。
「……大丈夫。どうもないから」
答えながら情けなくなる。
私が送りたかったのは、こんな朝食シーンじゃないのに。
モソモソ…とサラダを食べ続けながら、コーヒーのカップを片手に新聞の折り込みチラシを眺める彼を見つめる。
ルームウェアの上から引っ掛けた黒のエプロンが似合う。
食べる時くらい外せばいいのに…と初日に言ったら、「どうせ後片付けがあるからいい」と返された。
後片付けは私がすると言ってもそんなことはしなくてもいいと断られ、それよりも早く着替えておいで…とキッチンを出される。
商談とかで人と会うんだから綺麗にしておいで、と言われて、自分もまだ営業職じゃないの…と思うけどーー。
(天宮さんはちゃんと分かって行動してるんだよね)
出かける時間にはいつもきちんと服装を整えて待っている。それがまた憎らしいくらいにキマってる。
拭った人差し指を舐めてる。
窄めた唇から覗く舌の動きがイヤラしく見えて、その色っぽさにドクンと胸が疼いてしまう。
毎晩のように味わう甘いセックスを思い出して、つい顔が熱くなってくる。
「…どうした?顔が赤いけど」
熱でもあるのかと額に掌を乗せる仕草にもドキドキする。
正に夫婦逆転のバージョンとも言えばいいのか。
デキる夫にダメな妻の完成図。
「……大丈夫。どうもないから」
答えながら情けなくなる。
私が送りたかったのは、こんな朝食シーンじゃないのに。
モソモソ…とサラダを食べ続けながら、コーヒーのカップを片手に新聞の折り込みチラシを眺める彼を見つめる。
ルームウェアの上から引っ掛けた黒のエプロンが似合う。
食べる時くらい外せばいいのに…と初日に言ったら、「どうせ後片付けがあるからいい」と返された。
後片付けは私がすると言ってもそんなことはしなくてもいいと断られ、それよりも早く着替えておいで…とキッチンを出される。
商談とかで人と会うんだから綺麗にしておいで、と言われて、自分もまだ営業職じゃないの…と思うけどーー。
(天宮さんはちゃんと分かって行動してるんだよね)
出かける時間にはいつもきちんと服装を整えて待っている。それがまた憎らしいくらいにキマってる。