おはようからおやすみまで蕩けさせて
心配そうに見つめられて、気持ちが揺れそうになる。
だけど、泣き言を言う訳にもいかず、ううん…と曖昧に笑って見せた。
「ずっと残業してますもんね」
仕事が増えて大変そうだと同情され、ホントはそれだけじゃないんだけど…と考える。
「お家でしっかり甘えたらいいですよ」
キャハ!と燥ぐ声を出し、「新婚だから」とひやかされた。
「…うん……そうね…」
実際のところ、甘えなくても甘やかされてばかりいるんだけど。
昨日もずっと、顔色ばかりを窺わせて申し訳なかったくらいに。
夕食時のことが思い出されて、不意に目頭が熱くなりそうだった。
ホワイトシチューを食べながら彼の言った一言を思い出した。
「結実は結実らしく仕事をやってればいいよ」
誰かに聞いたんだろうと思う。
私が山本さんと口論していた内容を。
(私らしく…か)
こっちは何も言ってないのに変な気遣いをされてしまった。
オフィスでも家庭でも、私はやっぱりデキない人間だな、と痛感する。
こんな私が人の上に立って仕事を出来る筈がないのに、どうして見張り番のような山本さんを付けてまで、バイヤーチームに置いたんだろうか。
今すぐでもいいから仕事を辞めて、さっさと家庭に収まってしまいくらいに私のヤル気は下がっていってるのに。
「来ましたよ」
だけど、泣き言を言う訳にもいかず、ううん…と曖昧に笑って見せた。
「ずっと残業してますもんね」
仕事が増えて大変そうだと同情され、ホントはそれだけじゃないんだけど…と考える。
「お家でしっかり甘えたらいいですよ」
キャハ!と燥ぐ声を出し、「新婚だから」とひやかされた。
「…うん……そうね…」
実際のところ、甘えなくても甘やかされてばかりいるんだけど。
昨日もずっと、顔色ばかりを窺わせて申し訳なかったくらいに。
夕食時のことが思い出されて、不意に目頭が熱くなりそうだった。
ホワイトシチューを食べながら彼の言った一言を思い出した。
「結実は結実らしく仕事をやってればいいよ」
誰かに聞いたんだろうと思う。
私が山本さんと口論していた内容を。
(私らしく…か)
こっちは何も言ってないのに変な気遣いをされてしまった。
オフィスでも家庭でも、私はやっぱりデキない人間だな、と痛感する。
こんな私が人の上に立って仕事を出来る筈がないのに、どうして見張り番のような山本さんを付けてまで、バイヤーチームに置いたんだろうか。
今すぐでもいいから仕事を辞めて、さっさと家庭に収まってしまいくらいに私のヤル気は下がっていってるのに。
「来ましたよ」