おはようからおやすみまで蕩けさせて
私の言った言葉をそのまま受け取って吐き出す。まるで、空気を吸い込んで吐くみたいに……。
「たまには距離を空けるのも新鮮でいいよな。俺が出た後は鍵をきちんとかけて寝ろよ」
着替えを詰めたバッグを持って、さっさと寝室を出ようとする。
声をかけられるかと思ったけど、何も言わずにドアを閉めてしまった。
もしかして私、彼を怒らせた?
言ってはいけないことを言ってしまった?
ガチャンと玄関のドアが閉まる音が聞こえて飛び出した。
玄関先に置いてあったビジネスシューズが消えてる。
それを履いて出て行ったんだ。傘立てに刺してた黒い傘もないもん。
(なんでいつもそう勝手なの…)
思わず心に浮かんだ言葉にそうだ…と気がつく。
私は彼の自分勝手なところが気に入らないんだ。
オフィスで仕事をしてる時は気にはならなかった。
時々飲みに誘われても、それを勝手だと思ったことなんてない。
だけど、あの夜から何処か強引な彼に戸惑ってきた。
全部が彼のペースで進んで行って、私は何処かに置かれてるみたいで。
もっと自分の気持ちを深く聞いて欲しいのに聞いてこなくて。
何気に呟いたりした言葉を間に受けられて。
それで私の願いが叶えられてると思ってる。ホントの願いを知らず、自己満足に陥ってる。
「たまには距離を空けるのも新鮮でいいよな。俺が出た後は鍵をきちんとかけて寝ろよ」
着替えを詰めたバッグを持って、さっさと寝室を出ようとする。
声をかけられるかと思ったけど、何も言わずにドアを閉めてしまった。
もしかして私、彼を怒らせた?
言ってはいけないことを言ってしまった?
ガチャンと玄関のドアが閉まる音が聞こえて飛び出した。
玄関先に置いてあったビジネスシューズが消えてる。
それを履いて出て行ったんだ。傘立てに刺してた黒い傘もないもん。
(なんでいつもそう勝手なの…)
思わず心に浮かんだ言葉にそうだ…と気がつく。
私は彼の自分勝手なところが気に入らないんだ。
オフィスで仕事をしてる時は気にはならなかった。
時々飲みに誘われても、それを勝手だと思ったことなんてない。
だけど、あの夜から何処か強引な彼に戸惑ってきた。
全部が彼のペースで進んで行って、私は何処かに置かれてるみたいで。
もっと自分の気持ちを深く聞いて欲しいのに聞いてこなくて。
何気に呟いたりした言葉を間に受けられて。
それで私の願いが叶えられてると思ってる。ホントの願いを知らず、自己満足に陥ってる。