雨の日は君と。~先輩の香り~《続編》





――昼休み。


「李月君~!
 お弁当一緒に食べよう?」


私は隣のクラスに行くなり
大きな声で言う

李月君のクラス中の人が一斉に
こっちを向く。


あ、やば。

声大きすぎたかな?


李月君もこっちを向いて
数秒してから立ち上がった

そして、私の前まで歩いてくると


「そんなに大きな声出さなくても
 聞こえるから。」

そう言って私の頭を撫でて
スタスタと廊下を歩き出す


「り、李月君!どこで食べるの?」

「屋上。誰も人いないし」



まだ春先で寒いから
屋上は誰も入ろうとしない。





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