【完】もう一度、キミのとなりで。

「あ、ありがとう。碧空くん……」


嬉しくて、思わず目が潤んでしまいそうになりながらも、礼を言う。


そしたら碧空くんは少しだけ頬を赤らめたかと思うと、いつものように眉を下げながら笑ってみせた。


「いや、外暗いから危ないし。心配だったから」


……ウソ。心配してくれたんだ。私のこと。


どうしてそんなに優しいんだろう?


どうして今さら私にこんな親切にしてくれるのかな?


胸の奥からじわっと熱いものがこみ上げてくる。


忘れかけていた気持ちがよみがえる。


彼の優しさにいつも、こんなふうにドキドキしていた自分がいたことをまた思い出して、何とも言えない甘酸っぱい気持ちになった。


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