【完】もう一度、キミのとなりで。
碧空くんはそう言いながら首元に手をやると、ネクタイの結び目を下に引っぱる。
背の低い私からは、ちょうど目の前に碧空くんの鎖骨辺りが見えて、思わずドキッとしてしまった。
やっぱり、背が高いなぁ。
それに体つきとか、ますます男らしくなったような気がする。
……って、やだ私ったら、なにジロジロ見てるんだろう。
それにしても近いな……。
周りに人が多いから自然と彼のそばに寄るしかなくなってしまう。
こんなふうに意識してるのなんてきっと私だけだろうけど、触れそうで触れないこの距離が少し恥ずかしかった。
――ガタンッ!
だけど、その時急に電車が大きく揺れて。
「……きゃっ!」