【完】もう一度、キミのとなりで。
周りの人に押されるがままバランスを崩した私は、そのまま目の前に立っていた碧空くんのほうへと倒れ込んでしまった。
とっさに彼のYシャツをギュッと掴んだと同時に、胸に顔がぶつかる。
「大丈夫か?」
碧空くんは心配そうに聞いてくれたけど、私は恥ずかしさのあまり全身がかぁっと熱くなった。
わあぁ、思いきりしがみついちゃった。
「う、うんっ。ごめんね……っ」
なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになって、慌てて離れようと体を起こす。
だけどその瞬間、また電車がガタンと大きく揺れて。
「わっ」
またしてもよろけてしまった私の背中を、今度は彼の片手がそっと支えてくれた。
……えっ?
「いいよ。危ねぇから俺につかまって」