【完】もう一度、キミのとなりで。

結城先輩たちの話に聞き耳を立てていたとは言えず、ごまかしてしまったけれど。
それにしても、碧空くんが熱で休んでたなんて。


テスト前のこの時期に風邪を引いちゃったのもかわいそうだけど、たしか、碧空くんの家は両親ともに遅くまで働いてるし、昼間誰もいないから、きっと一人だよね。


一人で寝込んでいるのかと思うと、ますます大丈夫なのか心配だ。


べつに、私がわざわざ気にすることじゃないとは思うけど、熱はどのくらい出たのかなとか、一人で困ってたりしないかなとか、そんなことばかり考えてしまって。


結局食べ終わるまでの間ずっと、私はその事で頭がいっぱいだった。


.




.


< 203 / 414 >

この作品をシェア

pagetop