【完】もう一度、キミのとなりで。
――キーンコーン……。
5時間目の終わりを告げるチャイムが鳴る。
休み時間になると途端に騒がしくなる教室の中、私は手にスマホを握り締め、自分の席でずっと悩んでいた。
ラインの友達リストを眺めながら、考えること数分。
中学時代に交換した彼の連絡先は、たぶんまだ変わっていない。
友達リストの中にある“柊木碧空”の名前。
アイコンはサッカー部のユニフォーム姿の彼の写真。
もうずっとメッセージのやり取りをすることはなかったけれど、連絡先は消さずに残ってる。
……私は、本当にバカなのかもしれないな。
だって今、彼に何年振りかにメッセージを送ろうかなんて考えているんだから。
『熱、大丈夫?』
たったその一言が聞けなくて、もう5分くらいこうしている。