【完】もう一度、キミのとなりで。
久しぶりに足を踏み入れた彼の部屋は、昔とあまり変わっていなかった。
見覚えのある机に本棚、そしてベッド。鼻をくすぐる懐かしい匂い。
まるで中学時代にタイムスリップしたみたいに感じてしまう。
碧空くんはベッドに腰掛けると、さっそく私が持ってきたドリンクゼリーを口にしてくれた。
「あー、冷たくて美味い」
「ほんと?よかった」
「うん。生き返った」
さすがにお腹がすいていたのか、あっという間にそれを飲み干してしまう彼。
聞いたら朝から本当に何も食べていなかったみたいで、ようやく何か口に入れることができたんだと思ったらホッとした。
さっき家に入る時はちょっとためらってしまったけれど、こんな差し入れで少しでも弱った彼の役に立てたのなら、来てよかったと思う。
「ごめんな、引き止めて」