【完】もう一度、キミのとなりで。
そしてパンパンと自分の頬を両手で叩くと、再び女子のコートへと先に戻っていった。
そうだ。今からまた二回戦だから、私も行かなくちゃ。
すると、そこに試合を終えた1組男子たちがぞろぞろと歩いてきて。
「あー、疲れた~」
「喉渇いたわー」
みんなグラウンドの端の階段に並べてあるタオルの中から自分のタオルを取って、汗を拭く。
その中にはさっきの碧空くんたちもいて。
だけどなぜか、少し様子が変だった。
みんなに囲まれて、心配されている様子の碧空くん。
「大丈夫―?血出てるよ?」
「保健室行く?」
どうやら今の試合で膝を地面にぶつけたのか、擦り傷が出来てしまったようで、そばにいた美希ちゃんたちがそのケガを覗き込んでいた。
……大丈夫かな?
そこまで大怪我ではないみたいだけど、ちょっと気になる。