【完】もう一度、キミのとなりで。
「なんか蛍、最近元気ないよねぇ」
今は体育の時間。バレーの試合の合間に隅っこで見学していたら、加奈子ちゃんが私の顔を覗き込んで聞いてきた。
「えっ、そ、そうかな?」
ここ最近私の元気がないことは、彼女には完全にバレてしまっている。
自分ではいつもどおり振る舞っているつもりなのに、全然できていないみたい。
「大丈夫―?また痩せた気がするけど、ちゃんとご飯食べてる?」
「だ、大丈夫だよ!食べてるよっ!」
「ならいいけど~」
だけど、優しい加奈子ちゃんは無理に理由を聞いてきたりはしないんだ。
本当に今は加奈子ちゃんの存在だけが心の支え。
彼女がそばにいてくれるだけ、私はまだ幸せだと思う。
「あっ、今からまたバスケの試合が始まるよ!
エース矢吹が出るから見なくっちゃ!」
「えっ」