円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~

どの娘も、16歳や17歳で、
社交界にデビューして
次々に嫁ぎ先を決めて行く。

なのに、この姉妹だけは、
時間の流れが止まったように
のんびりしている。

大きな荘園の当主である自分は、
この辺りの重要な役位割を持っている。


その、侯爵家の当主が、
誰にも会わず、一日中家に
引きこもっているわけにはいかない。

そう思って、無理にでも、
くだらない社交の場に足を
運んでいるのだ。

彼女だけが、
いつまでも自由でいられるわけではない。

エリノアは、年相応にもっと前に
出て行くべきだと彼は思っていた。

もっと、人前に出て、積極的に
自分を売り込めばいいのにと思う。

彼女には、見るべきところがたくさん
あるし、何しろ一緒にいて、
これほど愉快な娘はいない。

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