円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
彼だって、常日頃から、
エリノアをからかうのではなく、
素直に彼女の努力と苦労を認めて、
努力をねぎらいたかった。
だが、そう思っていても、
ことはそうは運ばない。
本来、彼の皮肉屋の性格が抑えきれず、
つい彼女をあおるようなことを口走ってしまう。
エリノアの方も、それを面白がって
どうも話がおかしな方向に行ってしまう。
エリノアをからかわないように、
必死で口を抑え込んで、微笑むのが
精いっぱいだった。
特に、ここ最近のように、彼女の方から
取り付く島もないほど、距離を置かれてしまっては。