円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
アストン夫人は、いつも食事の席で、
心地よく会話に
混じっているウィリアムが、
いつもより、楽しそうじゃないのを
見て、声をかけることにした。

「いかがです?この、
鶏肉の料理もバカにしたものじゃないでしょう?」

ウィリアムは、
バカにしたものじゃないという
意味が何なのか考えた。

彼は、いちいち真面目に考えるたちで、
『僕は鶏肉をバカにしたことは、
1度も有りませんが……』
と正直に答えようとして、思い留まった。


こういう時にいつもエリノアが、
彼の言葉尻をとらえて、からかうのだ。

『ウィリアム、
どうして食卓を囲んでいるときに、
鶏肉を、バカにしてるかしてないかが、
問題になるのよ。
これは、料理の味付けの事に決まってるじゃないの』
というだろう。

なので、彼は至極もっともらしく
「はい。とっても上手に料理されていて、美味しくいただきました」と答えた。

「それはよかったですわ」

そして、エリノアなら……

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