円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
職務に忠実なアリスは、
ウィリアムの姿を見つけたら、
すぐに様子を知らせてくれるか、
何らかの策を取ってくれるはずだ。
そのアリスが、仕事を忘れるなんて。
エリノアに何かあったのだろうか?
彼は心配になって、問い詰めたくなった。
「アリス?答えてくれないのか?」
「いえ、すみません。
ぼんやりしてしまって」
「お前、何か隠しているのかい?
まさか、エリノアはだいぶ
悪いのではないだろうな?
起き上がれないほど、
具合がよくないとか。
おかしいな。昼間見た時は
何ともなかったようなのに」
「ウィリアム様、昼間、
エリノア様にお会いになったのですか?」
「言葉を交わしたわけではないよ、
遠目で見ただけだが、
確かに元気そうだったが」