零度の華 Ⅰ
あたしはそれに納得する
「それで、トラの情報の他に知っていることはあるかってことだったよね~。知らないよ。トラが言ったこと全部、俺がここで話したことだしね~」
『そうなんだ』
時計を見ると午後6時を指していた
『あたし、そろそろ帰るよ』
「今日は早い帰りだね」
『迎えが来るからね』
嘘を吐く
「あ~。あのイケメンの人か~。もしかして彼氏なの~?」
皆が注目する
やはり、噂は耳に届くか
『そう、彼氏』
それに飛びかかるように食いついた愛川が興奮気味で質問する
「どこで知り合ったの?その人、桜ちゃんより年上だよね?いくつぐらいなの?何をやっている人?」
マシンガンのようにあたしへの質問が次々と向かってくるが、口が開ける隙間がない