俺を好きになってよ。
私のクラスの女子バスケは順調に勝ち進み、決勝戦まできた。
だけど、優勝とまでにはいかず、私達は惜しくも2位になった。
試合が終わって、私達は体育館の観客席に座った。
「惜しかったね〜麻衣子!」
「本当だよ〜!でも皆頑張ってたから、まい、2位でもうれしい!」
「だね!」
麻衣子の言う通り皆勝とうとしていたし、満足満足!
次、男子のバスケだ…。
「りっちゃんー!」
「み、南!早く行かなきゃ!」
「分かってるー!でも、お疲れ様ーって言いたくて!」
チームの子待ってるし、わざわざ言いにこなくてもいいのに…。
まぁ、嬉しいから言いけども。
…?
嬉しい?
何に?
お疲れ様って言ってくれたことに?
それとも、わざわざ私の所に来てくれたことに?
二つ目は絶対に有り得ないから。うん。
だいたい、私が南を好きとか有り得ないから。うん。
「じゃ、俺、頑張ってくるね!ちゃんと見ててよー?」
「あ、うん!頑張って」
何、戸惑ってるの私。
しっかりしなくちゃ。
そんな私を見かねて南が私の頭に手を乗せてきた。
な、何!?
「…俺、りっちゃんのためにシュート決めてくるから」
私が返事する時間もなく、南は走ってコートまで行った。
な、何…ドキドキ止まらないんだけど。
南はああやって何人もの女を落としてきたのか…。