俺を好きになってよ。
次に目を覚ました時にはちゃんと南がそばにいた。
南はベットの脇で寝息をたてていた。
頭痛もやわらいでいて、朝のだるさは軽くなっていた。
私は体を起こし、チラリと南を見た。
「黙ってればカッコイイのに…」
長いまつげ。
透き通った鼻。
サラサラな髪の毛。
ほんとにカッコイイんだよな…。
いつの間にか南の髪の毛を触ってしまっていた。
はっ、私は何をして…!!
「ん…、りっちゃん…?」
「み、南、起きたの…!」
目を擦りながらこちらを見てきた。
気づかれてないよね?大丈夫だろう。
「食欲あるー?果物買ってきたけど…」
「あ、食べたい…」
私がそう言うと南は体を起こして、部屋を出ていった。
そして、皮をむいたリンゴを持ってきてくれた。
綺麗に皮が向いてあって器用だと思った。
…もしや、料理上手いの…?