24歳、恋愛処女
「じゃあ。
……二度と僕を裏切れないようにしてあげる」

怪しく揺らぐその瞳に。

……ごくりと喉が音を立てた。


 
そのまま引きずられるように上のホテルに行く。
部屋に入るとベッドに突き飛ばされた。

「その身体に十分、教え込んであげるから」

愉悦に歪んだ顔でネクタイを抜き取る真人さんの顔を、ただ見ていた。

 
軋む身体に合わせるかのように、スプリングが音を立てる。

「ほら、彩夏云って?
誰を、愛してる?」

「真人さんを、愛して、るっ」

何度も何度も、まるで逃げられないかのように楔を打ち込まれ、云わされる言葉。
おかしくなったあたまで、ひたすら同じ言葉を繰り返す。

「愛してるのは、僕だけだろ?」

「愛してる、真人さんだけを、愛して、るっ」
 
身体の中に収まりきれなくなった感情が、涙になって溢れていく。
そうして狂ってしまった私の瞳には、真人さんしか映らなくなっていた。
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