24歳、恋愛処女
第三章
もつ鍋屋に行った週の金曜日。
紹介するついでにフィットネスジムの見学に行きませんか、って荻原さんに誘われた。
早速紹介してくれるなんてやっぱりいい人だ。
仕事が終わってジムのある五階に降りる。
「今日はよろしくお願いします」
「いえ、僕は紹介するだけですので」
私に待合スペースで待つように云うと、荻原さんは受付に行った。
紹介だけしてくれたらあとはひとりで大丈夫だって云ったんだけど、弟さんの職場がすぐ上の階なのは知ってても、どういうところかは知らないのでついでに見学したいんだって。
戻ってきた荻原さんと話しながら待っていると、すぐにひとりの男の人がやってきた。
「理央」
さっきまで笑ってたのが嘘みたいに、彼の顔を見た途端に荻原さんの笑顔が消えた。
「兄さん」
やってきた、まるで眼鏡のない荻原さんのような彼は笑顔っていうか、あきらかに営業用の顔だけど。
紹介するついでにフィットネスジムの見学に行きませんか、って荻原さんに誘われた。
早速紹介してくれるなんてやっぱりいい人だ。
仕事が終わってジムのある五階に降りる。
「今日はよろしくお願いします」
「いえ、僕は紹介するだけですので」
私に待合スペースで待つように云うと、荻原さんは受付に行った。
紹介だけしてくれたらあとはひとりで大丈夫だって云ったんだけど、弟さんの職場がすぐ上の階なのは知ってても、どういうところかは知らないのでついでに見学したいんだって。
戻ってきた荻原さんと話しながら待っていると、すぐにひとりの男の人がやってきた。
「理央」
さっきまで笑ってたのが嘘みたいに、彼の顔を見た途端に荻原さんの笑顔が消えた。
「兄さん」
やってきた、まるで眼鏡のない荻原さんのような彼は笑顔っていうか、あきらかに営業用の顔だけど。