24歳、恋愛処女
「そうかな?」

バチバチ、バチバチ、静かに蒼い火花が散ってる。
兄弟ってやっぱり仲が悪いものなのかな。

……うちみたいに。

 
結局、荻原さんはここのジムに通うことは諦めたみたい。
私は手続きしたんだけど、心配そうになにかあったら相談してくださいって云われた。



「彩夏ちゃん、調子、どう?」

筋トレマシンで腕の筋肉を鍛えてたら、理央さんが寄ってきた。

通い始めて初日、荻原さんって呼んだら兄さんとごっちゃになるから名前で呼べって。
なので仕方なく、理央さんって呼んでる。
理央さんからすれば、それすら不満そうだけど気付かないフリ。

「使い方とかわかんないとこ、ない?」

「……大丈夫です」

機械の様子を見ながら、さりげなくボディタッチ。
なんかそういうのにむっとする。
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