24歳、恋愛処女
木曜日はジムの定休日。

「けど、もう少し増やした方が効果的に痩せられるけど。
それとも、なんか用事でもあるの?
……兄さんとデート、とか」

意地悪く理央さんの顔が歪む。
かっとなったせいか、身体が熱い。

「デートじゃないですし。
一緒に食事に行ってるだけですし」

「そういうの、デートって云うんじゃないの?」

「……え?」

理央さんの言葉につい足が止まる。
そのままマシンに流されて……。

「あぶなっ」

慌てた理央さんの手がマシンを止め、もう片方の手が私の腕を掴んで支えた。
おかげで、転倒することだけは避けられた。

「もしかして、自覚ないの?」

……デート?
あれがデートだっていうの?
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