君が信じてくれたから
綺「あのさぁ、さっきから裏切り者裏切り者五月蝿いんだけど。」

私が発した一言目は低く冷たく、自分でも驚くほどだった。

でも理性が保てないのは仕方ないでしょう?

だって仲間を……信じてくれないんだから。

綺「てめぇらは1度でも真実を見極めようとしたか?アイツの言動がおかしいんじゃないかと思わなかったか?あぁ、馬鹿だからわからないか。」

私の目からは涙が流れていた。

私は…私は……!

綺「……あったかい君達のこと信じてたよ。」

信じていた人達に裏切られることが、殴られることが、冷たい目を向けられることがどれだけ辛いか、悲しいかわからないだろ?

最も今はわかってもらいたい、なんて思わないけど。
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