空に咲く花とキミを
「あったあった。近場に何でもあって助かるな〜」

直くんは嬉しそうだった。

対するあたしのテンションは、ガタ落ち。

「いいとこに来たな、華」

「…」

直くんが探険と言って探していたのは、パチンコ屋さん。

「おい聞いてんのか?」

「えっ⁈あ…うん、良かったね!」

あたしが答えなかった事に対してムッとした直くんに、慌てて返事をした。

「運だめしに打ってくか」

「な、直くん、そんな事したらさっき買った食べ物腐っちゃうよ?」

「…それもそうだな。じゃあ一旦帰るか」

あたしは、ホッと胸をなでおろした。


寮に戻ると、食材を冷蔵庫に入れたりと、買った物の整理をした。

「6時半か、そろそろメシ行くか」

「え?作らないの?」

「近くに焼肉屋があっただろ、そこに行くぞ」

せっかく食材買ったのに……とは言えないあたし。

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