空に咲く花とキミを
「…」

「どこ行くんだよ⁈」

あたしが何も話さないと、直くんの口調は次第に荒くなっていった。

「散々オレの金使っておいて、1人で帰るつもりかよ⁈だいたいオマエが帰ったらオレはどうやって帰るんだよ⁈」

「…」

また始まったよ、直くんの自己中発言が。

帰れって言ったのは、直くんだよ。

それにあたしがいなくても、交通機関やタクシーを使えば家にくらい帰れるでしょ。

ーーーと、これまでのあたしは、いつも心の中で反抗しているだけだった。


「帰れって言われたから帰るだけだよ。それにあたしは疫病神なんでしょ?だったらもう会わない方がいいよ。別れよ?」

「は…?」

直くんは、目が点になっていた。

まさかあたしが、直くんに意見するなんて思っていなかったのだろう。

「疫病神だなんて言われてまで、一緒にいたくないよ。あたしバイト休んで来てるんだよ⁈夜も遅いから毎日寝不足でクタクタだし」


< 24 / 261 >

この作品をシェア

pagetop