空に咲く花とキミを
「いつものパチ屋。じゃあな!」

「……」

一方的に切られたケータイを、あたしは見つめていた。


指定されたパチンコ屋さんに着いたあたしは、タバコを吸いながら台に向かっている直くんを見つけた。

その機嫌は……悪そうに見えた。

「直くん…」

あたしはうるさい店内で聞こえたかどうかわからないくらいの声で名前を呼び、空いていた隣の台の椅子に座った。

「…来るのが遅いから金が減っただろうが」

あたしの顔を見るなり、こんなひどいことを言って睨む直くん。

「…」

あたしのせいじゃない……。

直くんが打たなきゃいいだけ…。

「あ〜あ、晩メシ代がなくなったわ」

あたしの、せいじゃない…。

「…ごはん代くらい、あたしが出すよ」

「そうか?じゃあ行くか」

いくらか機嫌を持ち直した直くんは、メダルを使いきると立ち上がった。


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