そのキスで、覚えさせて






そんなあたしの本心なんて、泉はもちろん知らない。

あたしに衝撃的なことを言う。




「ダブルデートしない?」



「え?」



「ほら!あたし、美咲の彼氏に会ってみたいし!

本当に遥希に似てるか見たいし」



「かっ彼、多忙だから!!」




慌てて断った。




泉には絶対会わせたくない。

だって……

遥希に似ているんじゃない、遥希だもん!

もし泉に知られたら、泉は絶対に怒る。

許さないって言う。

だから、必死に言い訳を探した。





「彼、多忙だし人見知りだし!

だから来れないと思う!」




それでも泉は諦めてくれなくて。




「彼氏に聞いてみて」




なんて言ってきた。


< 48 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop